大運の出し方(手動で計算する方法)

はじめに
この記事では、四柱推命の大運(だいうん)の出し方について解説します。四柱推命ネクストの命式作成ページを使えば大運を自動で計算できるので、自分で大運を計算する必要は全くありません。ただ、大運を自分の手で計算する方法を知っておけば、四柱推命に対する理解が深まります。
目次
大運とは?
四柱推命の大運(だいうん)とは、個人の運勢を10年ごとに分け、干支で表したものです。その人の運勢がどのように変化していくのかを、大運の移り変わりによって見極めます。
命式は生まれながらの運勢を表したもので、変化することはありません。一方で大運は、ダイナミックな変化をその人の人生にもたらします。
大運と命式の関係性によって、大運が良い影響をもたらすこともあれば、悪い影響をもたらすこともあります。
大運の計算
大運は、以下のような手順で求めます。具体的な生年月日として、1994年7月5日 21時5分生まれ(大谷翔平さん)という例を用いています。命式については、既に計算済みという前提で進めます。

1. 行運の判定
まず、大運が進む方向、つまり行運(こううん)を判定します。行運が順行運の場合は六十干支の本来の順番通りに大運が進行します。一方で逆行運の場合は、六十干支の本来の順番とは逆に大運が進行します。
順行運と逆行運かどうかは、性別と、命式の年干の陰陽によって決まります。具体的なルールは、以下の通りです。
順行運と逆行運の判定
- 年干が陽の男性、および年干が陰の女性 → 順行
- 年干が陰の男性、および年干が陽の女性 → 逆行
干の陰陽(参考)
- 陽干 → 甲・丙・戊・庚・壬
- 陰干 → 乙・丁・己・辛・癸
具体例
1994年7月5日生まれの男性の場合、命式の年干は甲なので順行運です。
2. 立運の算出
行運が決まったら、次に立運(りつうん)を算出します。立運は大運がスタートする年齢のことです。
立運の算出には、誕生日の前後の節入り日が必要です。節入り日とは節気の区切りのことで、万年暦や国立天文台のWebサイトなどで調べます。命式の出し方の記事でも、節入り日について説明しています。
具体的な立運の計算方法は以下の通りです。順行運の場合と逆行運の場合で、計算方法が少し異なります。
順行運の場合
生まれた日から「次の節入り日」までの日数を数え、その数を3で割った数が立運の年数となります。
逆行運の場合
生まれた日から「前の節入り日」までの日数を数え、それを3で割った数が立運の年数となります。
余りが出た場合は、余りに4ヶ月をかけて年数に加えます。例えば、余りが2だった場合は、8ヶ月を立運に加えます。
具体例
1994年7月5日生まれの場合は順行運なので、次の節入り日までの日数を数えます。次の節入り日が1994年7月7日なので、日数は2。2を3で割ると、商は0で余りは2。よって、余りの2に4ヶ月をかけて、8ヶ月が立運となります。
3. 干支の割り当て
立運以降は、10年刻みで大運が進行していきます。順行運の場合は、月柱の干支から、六十干支の順番通りに大運が進んでいきます。逆行運の場合は、月柱の前の干支から、六十干支の順番とは逆に大運が進んでいきます。
六十干支表
1 甲子 | 2 乙丑 | 3 丙寅 | 4 丁卯 | 5 戊辰 |
6 己巳 | 7 庚午 | 8 辛未 | 9 壬申 | 10 癸酉 |
11 甲戌 | 12 乙亥 | 13 丙子 | 14 丁丑 | 15 戊寅 |
16 己卯 | 17 庚辰 | 18 辛巳 | 19 壬午 | 20 癸未 |
21 甲申 | 22 乙酉 | 23 丙戌 | 24 丁亥 | 25 戊子 |
26 己丑 | 27 庚寅 | 28 辛卯 | 29 壬辰 | 30 癸巳 |
31 甲午 | 32 乙未 | 33 丙申 | 34 丁酉 | 35 戊戌 |
36 己亥 | 37 庚子 | 38 辛丑 | 39 壬寅 | 40 癸卯 |
41 甲辰 | 42 乙巳 | 43 丙午 | 44 丁未 | 45 戊申 |
46 己酉 | 47 庚戌 | 48 辛亥 | 49 壬子 | 50 癸丑 |
51 甲寅 | 52 乙卯 | 53 丙辰 | 54 丁巳 | 55 戊午 |
56 己未 | 57 庚申 | 58 辛酉 | 59 壬戌 | 60 癸亥 |
具体例
1994年7月5日生まれの男性は順行運でした。順行運の場合は、月柱の干支からスタートして、干支表の順番通りに大運が進みます。月柱の干支が庚午なので、次の干支である辛未から、10年ごとに順番通りに干支を割り当てていきます。
庚午 → 辛未 → 壬申 → 癸酉 → 甲戌 → 乙亥 → 丙子 → 丁丑…
最終的な大運は、以下のようになります。
